Flake Freak Geek

映画とか音楽を

あなたもわたしもミレニアル、多様性を感じるシニカルなドラマ

ミレニアル世代を主人公にしたドラマが最近多いですよね。

とか言ってみたけどもそれも当たり前ですね、20〜30代は社会を動かしている割りと多数派なんですから。


とは言うものも何かが引っかかています。

まずネットフリックスの”マスター・オブ・ゼロ”(原題:Mater of None)


マスター・オブ・ゼロ 予告編 - Netflix[HD]

83年生まれ、アメリカのインド系コメディアンアジズ・アンサリ(Aziz Ansari)が主演、脚本、監督、プロデュースまで手がける。
ニューヨークに暮らす30代の移民二世である主人公が日々小さくなってゆく可能性の
扉を感じながら、恋愛、結婚、仕事、自己実現(??)と向かい合いながら葛藤してゆくコメディ。

お次はイギリスから、BBCとアマゾンの共同制作”フリーバッグ”(原題:FLEABAG)アマゾンプライムにて配信中。

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85年生まれ、イギリスの演劇界出身の劇作家、女優”フィービー・ウォーラー=ブリッジ”(Pheobe Waller-Brige)が主演、脚本、プロデュース。
ロンドンで小さなカフェを経営しながら暮らす30代独身女性のお話。
仕事で成功し結婚もしている姉がいて、仲があまり良くない父親と、その再婚相手。
付き合っている人もいるにはいるが…あまりうまくはいっていない。
最近で言うとデッドプールハウス・オブ・カードで繰り出される”第四の壁”を破り視聴者に語りかけてくる手法で、素直じゃない、皮肉屋、性欲旺盛な私を観てるこちら側に語りかけてくる。
かなり過激な表現が多くて、主人公もわりとイカれているがシニカルな描写が多い、1話30分で6エピソードでサクッと見れてしまう、最終回でわかるカバーアートの意味も納得の悲喜劇。

日本にはまだ来ていない作品だけど”Atlanta”

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83年生まれ、ラッパーChildish Gambinoとしても活躍しているドナルド・グローバー
(Donald Glover)が主演、脚本、プロデュースを手がけています。
彼は今年のゴールデン・グローブにてテレビ部門の男優賞を受賞しました。
授賞式のスピーチでドラマの舞台でもあるアトランタ出身の"Migos"の『Bad and Boujee』を褒めたことで双方話題になっていました。
日本ではまだ放送してないので現状観ることは出来ませんが調べる限り大学をドロップアウトして田舎のアトランタに帰ってきた主人公が従兄弟のラッパーを売り出そうと音楽業界にて頑張っていこうとする作品らしい…トレーラーを観る限りだとわりとローテンション(!)。
Childish GambinoのPVも手がけてきた日本人監督のHiro Muraiが彼らしいバシッと決まった映像で撮っている。

フィンチャーっぽいこんな感じの映像のコメディなんだと思います。

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お次はもっと情報ないけど”Insecure”

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 85年生まれ、イッサ・レイ(Issa Rae)が主演、脚本、プロデュース。
ゴールデン・グローブのテレビ部門女優賞にノミネートされていました。
カリフォルニアに生きる今の若いアフリカ系女性の日常と言ったところでしょうか…(ざっくり)。
トレーラー観る限り面白そうなんですが、ブラック系ドラマってだけで日本に来る可能性低いのに希望薄なのか…。
サントラがapple musicで聴けますが、KINGとかThe Internet、D'Angelo、SBTRKT、Thundercatとなかなか豪華なのも気になっている理由のひとつ。

日本でも見れるMaster of NoneもFLEABUGも今んとこ見れないAtlantaもInsecureも批評筋ではだいぶ評価高いです、ネトフリ、Hulu、アマゾンプライムには是非とも頑張ってもらいたいところです。


4作品紹介しましたが、共通点は演者が作品の根幹となるクリエーターを担っているところ、4作品中3つはマイノリティが主人公、各人の出自やアイデンティティは異なるけれど、それなりに資本主義の恩恵を受けて育って来た世代のせいなのか描いているテーマが似ているような気がしています。

これらの作品が描いているテーマは白人だとジャド・アパトー周辺が撮ってきた作品にも似たようなところも感じられます、そこから波及した"何か"なのかも…